約1ヶ月間フルリモートワークしてみて【事務系派遣社員の場合】

緊急事態宣言が発令されてから、4月末までは、自宅待機(ほぼ休業ときどきテレワーク)といった状態だったが、5月からは完全にテレワークのみに切り替わった。
約2ヶ月間、一度も出社しなかった。
自宅待機→リモートワークに切り替わった際の変化や、完全リモートワークを1ヶ月やってみて感じたことなどを、派遣社員という立場から、書いてみたいと思う。

「自宅待機」→「テレワークのみ」になった心境の変化

以前の記事でも書いた通り、4月は自宅待機(ほぼ休業ときどきテレワーク)といった状態だった↓

それが、5月からは完全リモートワークに切り替わった↓

4月は、回線が制限されている関係で、毎日メールチェックしつつ急ぎの案件があれば対処するといった状況だった。

5月から回線が増設され、フルでのリモートワークが開始されたわけだが、かなりの心境の変化があった。

驚いたのが、自宅待機だった4月よりも、フルでリモートワークになった5月の方が、心身の状態がよかったってことなんだ。

コロナという異常事態の中、働いていたほうが気が紛れたのかもしれない。少なくとも、私の場合は、フルリモート勤務を開始してからのほうが、毎日充実感があった。
自宅待機のときは、(ほんの少し仕事をしているとはいえ・・)働いていないことへの後ろめたさみたいなものがあった。

派遣先からは、全額休業補償があったため、4月分の収入は減っていない。緊急事態宣言が発令されてから1日も出社していなかったが、4月からの同一労働同一賃金により交通費も支給された(定期券を払い戻していなかったので、ありがたかった)
正直、ほとんど働いてないのになあ・・といった心苦しさがあった。

コロナという非常事態、不可抗力によって休業を余儀なくされたのだから、正社員だろうが非正規だろうが、休業補償はあってしかるべきだ。
とはいえ、それを「当たり前」として受け取るには、ほぼ働いていないことへの後ろめたさが大きく、なんとなく鬱々として4月の休業期間を過ごしてしまった。無駄に時間が流れたイメージだ。

5月からは、リモートとはいえ定時で働いたことで、充実感も芽生えたし、後ろめたさは消え去った。

リモートワークは規則正しく柔軟でもある

休業状態の4月とはうってかわって、朝9時から業務開始する!となると、毎日のサイクルがきちんと出来上がり、規則正しい生活になった。

派遣先の指揮命令者は柔軟な方で、わりと自由にやらせてくれた。リモートだからこその縛り(監視ツールだとか、やたら細かく業務報告必須とか?)みたいなものは感じなかった。

一言でいうなら、

テレワーク最高!もう永遠にリモートでいいんじゃね?

って感じだ。

もうずっとできることなら、このままテレワークがいいとすら思った。おそらく、リモート勤務だった方々は、似たようなことを感じているんじゃないかな?
(共働きの妻の家事負担が増えた、隣人の騒音が気になって業務に集中できない・・など、家庭や住居の環境によっては、逆に在宅でストレスが大きくなった場合もあるかもしれないが・・)

フルでテレワークを経験する前は、どうしても出社しないとできないことがあると思っていたが、案外どうにかなった。
ミーティングなども、Zoomでおこなった。業務はリモートでも、ある程度は、まわるんだなといった実感があった(もちろん出社不可避な業務は完全にはなくならないと思う。だから、週1、2日出社とかが理想かなあ?)

事務系派遣社員がフルリモート勤務を1ヶ月経験してみて

私は、いわゆる事務系の派遣社員だ。

おそらく今回のコロナがなければ、テレワークには無縁だったはずだ。派遣社員という雇用形態は、あまりに在宅勤務から遠かった。
が、今回、コロナによって企業は休業や自宅待機指示を余儀なくされた。
たまたま自分が就業していた派遣先が「全社員自宅待機」という方針になったため、派遣社員である私も緊急事態宣言発令中は、テレワークすることができた。
これは、正直、運がよかったとしかいいようがない。
ただ、以前も書いた通り、運で命に関わることが決まってはいけない。いくらでも改善の余地はあるはずだ。

非正規だから、派遣社員だからと、雇用形態によってテレワークできる・できないが決まってしまうのは、どう考えてもおかしい。なぜなら、私は派遣社員だが、あっけなくテレワークの承認がおりた。

つまりは、やろうとするなら、できるってことなんだ。でも、どこかで派遣社員(非正規)の命を軽んじて、また派遣という立場を疑い(信用せず)、首を縦にふらない差別的な企業がたくさんあるってことだ。

もちろん、業種や職種によって、リモートワーク自体が不可能な仕事はたくさんある。ただ、リモート可能であるにもかかわらず、雇用形態によって承認がおりない上に派遣社員のみ出社というのは、あまりに理不尽だ(もしどうしても派遣にテレワークさせたくないというのなら、休業補償を手厚くするor出社の危険手当などの支給が必要だと感じる)

今回のコロナによって、働き方が確実に変わっていくのを肌で感じている。
非正規労働者、派遣社員でもテレワークできる柔軟な働き方が、今後一層浸透していくことを望むし、今まで私たちが頑なに信じていた、”正しい働き方”みたいなものは、実は幻想だったんじゃないか?とすら思う。

もう満員電車に乗らなくていい、住んでいる場所によって働ける仕事が限られない、国内外どこにいても働ける・・そんな理想が、もしかしたらあと少しで当たり前になるのかもしれない。

ともあれ、コロナ以前の日常には決して戻れはしない。戻れるわけがない。もっと柔軟でよりよい働き方になったらいい。

派遣社員,社会・労働問題

Posted by しがらみん