それ、ただの時間の切り売りだよ【地元で働くということ】
現派遣先にて、派遣社員のアンさん(仮名)と何気ない雑談をしていたときのことだ。
ドゥさん(別チームの派遣社員・仮名)の話になった。
私は働きはじめて半年くらいで、一緒に働く方々がどんな人たちなのか詳しくは知らない。日々のちょっとした会話の中で、年齢はこのくらいかな? 会話にお子さんや夫が出てくるから既婚者かな?とか、そういう細かな情報を少しずつ蓄積していっている状況だ。
だから、アンさんとの会話に出てきたドゥさんのことも、ほとんど知らなかった。
年齢はおそらく30前後ってことくらい。あとは、アイドル(?)の推し活をしているらしいというのは、なんとなく知っていた(デスクにグッズとか写真とかカレンダーが飾ってある・・)
それで、アンさんが他意のない面持ちで「ドゥさんは、けっこうお金持ってるんだよ」と言い放った。
そこで「ん? お金持ってる? なに? 投資か? 隠れYouTuberか?」と俄然興味を示すわたくしだった。
だけども、アンさんの話の続きはちょっと意外なものだった。
「ドゥさんさあ、ここの仕事のあと、▲□の○×で働いてるんだよ。土日もね。だから、お金持ってるんだよ〜」と無邪気に微笑みかけるアンさん。
▲□の○×てのは、職場からほど近い商業施設の中にあるドラッグストアのことだ。
それを聞いたわたくし・しがらみんが即座に思ったこと・・
それ、ただの時間の切り売りじゃん、純然たる労働者じゃん、プロレタリアートじゃん・・!!!
ただ単に労働に時間を費やした対価としてお金を得てるだけで、「お金持ってる」とは言わないよなあ。
推し活でしょっちゅう遠征するらしく、交通費・宿泊費、グッズ代等お金がかかるから、Wワークでお金を稼いでいるらしい。
けっこう衝撃だった。
▲□の○×、私たまに行ってたよ? ドゥさんにレジ打ってもらったことあったかもしれないですね・・。まさかこんな近所で職場の人がWワークしてるとか思わないですやん。
アンさん、教えてくれてありがとう・・!!!って感じだ。
▲□の○×には基本的に行かないようにしよう。買ったものとか見られたくないものなあ。
にしてもドゥさん、すごくパワフルだなあ。
現派遣先は実働8時間+ときどき残業があるので、それだけでかなり疲弊する。自分なんて就業時間が終わった時点で疲れ果てて、このあと働くなんて絶対無理。土日も働くとか無理。
ドウさんは若いし、推し活が心の支えで、そのためにがんばってるって感じなのかもしれん。
都内で働いてるときは、仮に職場の人がWワークしていたとしても、その現場に居合わせることってまずないように思う。
でも、地元で働き出してから、いろんなことがローカルだ。自分の行動範囲に職場の人間の影がチラつくこと・・地味にストレスだ。
いや、むしろそれが嫌だったからこそ、往復3時間かけて都内で働いてきたわけだけど、実際地元で働いてみて、やっぱりあらためて気になる点だな・・と思う。
ただ年齢があがるにつれて、以前よりはどうでもよくなってきてる感じはある。
とはいえ、自分の生活圏に職場の人がいるってのは、う〜ん、あまりよくはないなあ。
はあ、それで、Wワークをしているドゥさんほどでないにしても、私だって低賃金の派遣労働で8時間+残業で、むちゃくちゃ時間切り売り労働者だなってのを突きつけられた気がして、ちょっと複雑な気持ちだった。
にしても、何気ない会話でドゥさんの個人情報をブチこんでくるアンさん、あまり話しすぎないほうがいいかも。
いや、私はもともと誰に対しても、そんなに自分の話をすることはないが、どうしても話の流れで個人情報を話さざるを得ないときがある。気をつけよう。
にしても、時間切り売り労働者から卒業したいよ。
去年の今頃、熱に浮かされたように「セミリタイア、セミリタイア!!」言ってたのに、1年後、フルタイム労働者に逆戻り。
50歳までにはセミリタイアしたい。そして継続できるようにしたい。今はとりあえず地元で労働に勤しみつつ、コツコツお金を貯められるよう地道にやっていくつもりだ・・。
まあ、先のことはわからんけど。