誰かの物語のメインキャストになれなかった

2018年4月8日

ときどき、流れゆく時間の隙間に、突然ナイフで切り込まれたように記憶が蘇る瞬間がある。
そこで思うのは、あーあ、私はいつだって、誰かの物語のメインキャストにはなれなかった、ということなんだ。

物語の主人公は・・

そう、物語の主人公は、誰だって自分自身だ。それは間違いない。私の物語の主人公は、とりもなおさず【私】である。

誰かの物語においては、当然主役にはなれないのだが、その誰かと密接に関わるメインキャストにはなれるはずだ。おそらくあらゆるひとがそうやって誰かの物語のメインキャストになるのだろう。

けれど、私は、ついぞメインキャストにはなれなかった。いつだって脇役。同僚Aとか同級生Bとか、ちょっとよくて友人Cくらいかな。
そんな自分のこれまでを思い返して、「あーあ・・」とため息つくのさ。そしてちょっとした悲しさに包まれるんだ。

圧倒的なる努力不足

今や、他者との交流を意識的に避けがちになっていることもあり、この先も、おそらく私は孤高の主人公のままなのだろう?

まあ、すべては自分に原因があることはわかっている。時折、向こうから近づいてくる人物がいても、いつだって本気で向き合ってこなかった(向き合えなかった?)
そんな私にしびれを切らし、気づくと相手は去っていく。勝手に向こうからやってきて、勝手に見切りをつけて去っていく。そんなことの繰り返しだったように思う。

そして、私は、自分から相手に積極的に近づいていく、ということをしない。いつだってしない。「しない」のではなく「できない」のかもしれない。圧倒的に努力不足であり、現在のような状況になったのは、すべて自分のせいだと実感している。

他者ともっと深く関わりたい、けど関わりたくもない

なぜ私は他者と深く関係を築くことができないのか?これはもうずっと幼い頃からの悩みだったような気がする。
アラフォーの現在、派遣社員で漂流者の自分は、特に積極的に他者と関わらなくてもやっていける状況であるゆえ、他者との浅い関係性にますます拍車がかかる。

現在の職場の派遣メンバーとは、おそらく私がもっと心を開けば、自己開示すれば、親しくなれたろう、もっと良好な関係を築けただろうと思う。だが、私は、彼女たちに自分との共通点を見出せなかった。仕事という関係性を越えた先で、深く話してみたいと思う人たちではなかった。
であるので、一緒に働く上で支障がない程度の関係性に終始している。ランチタイムを離脱するまでは、濃密な関係性にとても苦労したが、過ぎ去ってしまえば、たいして興味の沸かない人たちであり、この先関わりたいとは少しも思わないのである。

派遣メンバーとの関係性についてはこちらに詳しい。併せて読んで頂けると幸いだ。

すぐシャッターをおろす

私の悪いところは、「あ、なんか合わないなあ」と思うと、あっという間に心を閉ざすところなんだ。もうちょっと話してみたり相手を知る努力をしないで、早々に見切りをつけてしまう。もっと話してみたら違う一面があるかもしれないのにねえ。すぐシャッターをおろす。そして、ひとりになってホッとする。他者ともう少し深く関わりたいと思いながらも、ひとりになれると安心するのはなぜだろう?

矛盾するこころ

誰かと深く関わりたいと思う一方で、ひとりになりたいと思う。矛盾している。これはもう、定期的にだらだら考えてることだな。
なかなか思考がまとまらない。この先ずっと死ぬまで考え続けるのかも。
私は、まだまだ孤高のてっぺんにはいけない。「ひとり」という状態に突き抜けられない。
「ひとりが好き」というのは、裏返せば、「他者といると疲弊するからひとりになって安心したい」ということなのかもしれない。結局は自分は臆病者なのだろうね。
相手をありのまま受け入れる器もなく、自分が傷つけられることだけを恐れて。なかなか愚かなことだよ。そんなことを考えていたら、時はあっという間に流れて、日常生活の中で、興味の惹かれる相手に出会うこともほぼなくなった。
矛盾だらけで、我ながら失笑する。でも矛盾のない人間などいないよな。まだまだ矛盾して絡まる無数の糸にあくせくしながら、考える日々は、続くのだろうね?

考える日々,おひとりさま

Posted by しがらみん