これは雇い止めか?
先日のことになるが、その日が最終出勤日である方の挨拶があった。
仮にAさんとする。
職場ではたくさんのひとたちが働いており、業務上の接点がないAさんのことは、存じ上げなかった。Aさんはおそらくその容姿から40代くらいと思われる。男性である。
Aさんは正社員ではなく契約社員だったようだ。
挨拶では、開口一番「とても悔しいです!」と語りはじめた。
新システムの投入中であり、道半ばで辞めていくことが悔しいと。契約社員なので契約が終わることによる退職であり、とても心残りだと。もっとこの職場で働きたかったと。
その言葉の端々に悔しさが滲んでいた。
でも、それを恨みがましくすることなく、嫌みなくスピーチを終えて、周囲のたくさんの社員たちも温かく見守っていた。花束と色紙が贈呈されて、挨拶は終わった。
Aさんの人柄などまったく存じ上げないが、その雰囲気からして、周囲から好かれて仕事もよくできていただろう人材だと想像できた。
そこでクエスチョンである。
なぜそのようなひとが契約終了するのか?
まだプロジェクト途中で。
そこで、ある考えが浮かんだ。
これはいわゆる雇い止めというものではないのか?と。
2018年4月から、同じ職場で5年以上働く有期労働者は、無期への転換を申し出ることができる。でも、その前に契約を切られてしまえば、その権利はなくなってしまう・・。
Aさんは7年ほど契約社員として働いていたようだから、4月からの契約があれば、無期雇用を申し出ることができたはず。
とても複雑な思いが沸いてきた。
私の場合は、契約社員ではなく派遣社員で、今の派遣先では2年しか経っていないので、無期への転換には当てはまらないが、数多くいる派遣社員で長年働いている人たちは今後どうなるのだろう?
2018年問題は、さらなる混乱を招くだろう。
まあ、私は、今のところ3年をまっとうして契約終了できればいいと考えている。その前に切られるかもだけども。
どっちにしろ、特に今の職場に未練はない。