コロナで派遣先企業の体質があぶり出される【派遣・非正規の命を軽視する企業は人権意識なし】

2020年4月22日

緊急事態宣言が発令されてから2週間ほどが経つ。

あいかわらずの自宅待機（ときどきテレワーク）の日々だ。といっても、vpn接続が制限されているため、回線が空いている時間帯に社内ネットワークにアクセスして、ほそぼそとやってる感じだ・・。

まあ、平たく言うなら、ほぼ休業といった日々だ。

ほぼ休業状態ではあるが、ありがたいことに4月分は全額休業補償となった。派遣会社からも正式に連絡があり、ホッとした。
（とはいえ、5月以降、緊急事態宣言が解除されず自宅待機が続くことになれば、同じように全額休業補償があるとは限らない・・。それどころか早々に契約打ち切りになるかもしれない・・）

自宅待機の内容が、「テレワーク」「ほぼ休業」「完全休業」にかかわらず、派遣先のすべての派遣社員が全額補償となっている。
そういった対応をしてくれた派遣先には、感謝している。
（全額補償になるには、派遣会社だけでなく、派遣先企業の補償もあってこそのようだ。いろんなケースがあるようで、一概には言えないが・・）

Contents

1. 緊急事態発令後、企業の様々な対応
2. 派遣・非正規の命を軽んじる企業
3. コロナで企業の体質・本音が浮き彫りになった

緊急事態発令後、企業の様々な対応

緊急事態宣言を受け、派遣社員にもテレワークを承認した企業、頑なにテレワークさせない企業、派遣社員に出社させて正社員は在宅勤務している企業、派遣社員を自宅待機にしたにもかかわらず休業補償しない企業・・など、派遣先によって、対応は様々なようだ。

つくづく感じたのは、今回のコロナで、企業の体質・本音がよくわかる、ということだ。

まず、問題なのは・・

不要不急の業種・職種※であるにもかかわらず、派遣社員（非正規労働者）を出社させて正社員は在宅勤務（もしくは休業）させている企業。
※「緊急事態宣言発令中において」という意味で、当然いらない業種ということではない

いや、本当・・企業として、あまりに差別的で人権意識のない対応だと言わざるをえない。正社員も輪番で出社しているとかならまだしも、派遣社員など非正規労働者のみに出社を命じている企業。
「非正規＝死んでいい命」「非正規＝正社員を守るための盾」ってところか？

非正規だから派遣だから、コロナで出社を命じられても仕方がない？
派遣という働き方を選んだ時点で自己責任、どんな対応されても甘んじて受け入れろ、だと？

んなわけない。

契約書のどこにも書いてない。戦争が起きたとき、最前線で弾をよけながら業務を遂行しろだと？　そんなことは、契約書に一言も書いてない。

人命に関わるコロナ感染症拡大という事態にもかかわらず、未だに派遣や非正規労働者のみを出社させて、正社員は在宅にしている企業は、差別的で人権意識の低い企業で、『派遣社員（非正規）という身分なら死んでもかまわない』って公然と認めちゃってる会社なんだ。

おそろしいな。怒りが沸く。

派遣・非正規の命を軽んじる企業

自分に関しては、派遣先企業の対応は、たまたま運がよかったとしかいいようがない。

ネット情報をみていると、誰もが知る大企業であっても、正社員は在宅勤務、派遣社員には出社させている会社もあるようだから・・。
派遣先が大手企業だから安心ということでもなく、ここぞとばかりに派遣社員を正社員を守るための盾にしようとする企業も多くあるということがわかった。

だから、今回のコロナで派遣社員への対応が企業によって違うのは、運に左右されてしまう部分が大きいかもしれない。

本来、人命に関わることが運に左右されちゃいけない。

派遣・非正規労働者だからといって、身を挺してなぜ正社員を守らねばならない？
彼らに恩も義理もない。それどころか派遣・非正規労働者は薄給で、身を挺するほどの給料もらってない。

御免こうむりたい。

休業補償さえしてくれれば安心して自宅待機できるのに、何を出し渋っている？やはり非正規の命を軽んじているとしか思えない。

もともと「派遣社員」は、差別的に扱われることが多い雇用形態だ。派遣で働いているというだけで、下に見られ憐れまれ蔑まれる（派遣で働いている人たちそれぞれに、異なった背景や事情があるにもかかわらず・・）

だから、派遣（非正規）で働いている私たちは（特に氷河期世代の非正規労働者は）、差別的に扱われることに、悲しいかな、少なからず耐性がある。
差別的な扱いを受けるたびに、悲しみを押さえつけ、怒りを飼いならしてきた日々がある。
だが、今回のコロナでの人命に関わるあまりに差別的な扱いは、決して看過できるものではない。