職場のランチタイム・新たなる訪問者【後日談】

2018年4月29日

派遣先のランチメンバーから完全に離脱して、自席にてひとりの昼食を謳歌する日々に、突如現れた招かれざる客・新たなる訪問者である柏さん(仮名)

「職場のランチタイム・新たなる訪問者」の後日談を記しておこうと思う。

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ランチを断ろう、ガチガチに構えていたが・・

ランチタイムに、私の席までやってきて、スっと隣に着席して話しつつパンを食べはじめてしまう柏さん。次こそは、その場しのぎでなくランチを断ろう!そう決意していた私であった。

ところが、ちょうどその頃、柏さんの後任の派遣社員の方が入ってきて、柏さんは引き継ぎなどで慌ただしく、昼食も後任の方と一緒に行くようになり、私の席に来ることはなくなった。

ホっとしたと同時に、拍子抜けした気分ではあった。私としては、ガチガチに構えながら、うまくランチを断る術を探っていたのだから。

でも、安心したという気持ちのほうが確実に大きかった。やはり断るというのはエネルギーのいることだからだ。

そして、そうまでしてランチを一緒にとりたくないと思うということは、やはり私は、そこまで柏さんのことを好きではないのだなと実感した。

柏さんが、話していて楽しい、もっと話したいと思う相手であったなら、ランチタイムにこなくなったことを、寂しいなとか残念だなとか少しは感じるはず。でも、私は、そのようには微塵も感じず、ホッとして、ひとりで過ごせるランチを喜ばしく思ったのだ。

ほどんど会話する機会がないまま4月末に

4月は私のチームもとても忙しい時期で、毎日慌ただしかったこともあって、ほとんど会話する機会なく、日々は過ぎていった。

柏さんは、やはり体調が芳しくないのか、たびたび欠勤することが多く、出勤してきたときは、後任の方に引き継ぎして忙しそう・・という感じだった。

そして4月末の柏さんの最終出勤日。いつだって、最後は、気持ちよく終われるのがいい。デパ地下で買ったちょっとしたお菓子を渡して、気持ちよく最後の挨拶ができたと思う。

柏さんから「なんだかしがらみんさんにご迷惑をかけてしまった気がして、ごめんなさい」といったようなことを言われてしまった。おそらく柏さんは、自身の変わった行動をわかっているのかも。私の心の機微を読み取っていたのかも?

終わりよければすべてよし

ともあれ、最後、ちゃんと話して挨拶できてよかったと思う。

柏さんは、語学やこれまでの経歴など高いスキルを持っている方なので、次の職場でうまくいくといいなと思う。たぶん、彼女はかなり生きづらさを抱えてこれまでやってきたのだろうと、勝手に想像する。でも、ポジティブさや明るさはとてもいいと思った。新天地での活躍を祈る。

連絡先を教えてほしいと言われたので、メールアドレスを伝えたが、果たしてメールが来るかは謎だ。今までも、わりと様々な職場を去ったり去られたりするときに連絡先を交換して、その後続いた人ってごくわずかなんだよなあ。

つくづく、同じ職場という共通項がなくなると、すぐさま崩れ去る脆い関係なんだよなあ、職場で出会ったひとたちの多くは。もちろん、共通の職場という関係性を越えたところで、親しくなれるひとも今まで幾人かはいたけど・・(けれど、その関係も時の流れとともに自然消滅という感じで今に至るが・・)

そんな感じで、「職場のランチタイム・新たなる訪問者」は終了だ。

いつだって、誰かが去っていくのは、思うところがある。私はどちらかというと、去っていくほうが多い人生で、たくさんの職場を去ってきたが、いつも思うのは、気持ちよく辞めていきたいってことだ。もちろん、中にはそのように去っていけなかった職場もある。でも、できる限り、いくら不満やわだかまりがあったとしても、表面上は穏やかに辞めていきたいと思う。

最後にいろんな方に挨拶をしてお菓子を配る柏さんを眺めながら、あと数ヶ月後の自分自身を見ているようだった。

現在の派遣先を去るのは、あと数ヶ月後ほどだろう。なんのお菓子配るかなあとか、気の早いことを考えたりしていた。

職場のランチ問題

Posted by しがらみん