話がしたいよって思い出す相手がきっと誰にでもいる

2018年12月5日

最近、ラジオを聴いていると、しばしば流れてくるBUMP OF CHICKENの「話がしたいよ」

曲のはじめから、グっと心を鷲掴みにされる感覚。
聴き入ってしまう。特に歌詞に。

実は、BUMP OF CHICKENってそれほどよくわからなかった。私が20代前半の頃、何かのドラマの主題歌だったのかな?「天体観測」が流行ってた。
それくらいの印象で、特別何も感じはしなかった。

その頃出会った2つ年上の人がいた。彼女を相模原さん(仮名)とする。
相模原さんが、「BUMP OF CHICKENが好き、天体観測が好き!」と言っていたことが強く印象に残っていて、今でも、私にとっては『BUMP OF CHICKEN=相模原さん』というほどだ。

だから、BUMP OF CHICKENの音楽を聴くと、相模原さんのことを思い出す。当時はわりと親しくしていた。

相模原さんは、とても聡明な人であった。話していて楽しかった。押し付けがましいところがなく、話題も豊富だった。
私は彼女の一面しか知らない。だから、別の側面からみたら、また違う人格だったかもしれないが、私にとっては、わりと万能で分け隔てない人というイメージだった。

相模原さんは、26歳のときに結婚して、しばらくして子供が生まれた。ちょうど二人目を妊娠しているときに、旦那さん(この人とも知り合いだった)を交えて食事したのが、相模原さんに会った最後だ。
私が29歳のときだったかなと思う。

あれから、10年以上経つのだなあ。

ラジオから流れてくる「話がしたいよ」を聴きながら、彼女のことを思い出していた。

そうだな、相模原さんと”話がしたいよ”って思った。

今どうしてんのかなあ?

最後に会ってから数年間は、まったく連絡を取り合わなかった。
東日本大震災のあった年に、数年ぶりに相模原さんからメールがきた。
「久しぶりに会いたいね」っていう内容だったので、「そうだね、いつでも声を掛けて」といったような返事をしたのだけど、その返信はこなかった。
それから、すっかり音信不通のまま。私からも連絡することはなかった。

結局、10年以上、会ってはいない。
お子さんも、大きくなったかな。なんだか懐かしいなあ。どうしているだろう?今、なにしてるだろう?

相模原さんなら、なぜだか、10年以上経っていても、自然に、あの頃の続きのように、話せる気がするのだよなあ。きっとこの人は、当時から、相手のスペックなどをみて値踏みするような人間じゃなかったからだと思う。
今もたぶん、そういうひと(他者を値踏みしないひと)だという確信がある。

自然と疎遠になってしまったけれど、時が流れても「話がしたいよ」と思う人のひとりだな。

ラジオから流れてくるたびに、聴きいってしまうなあ。きっと誰にでもいるだろうね、話がしたいよ、そんな相手が。

彼女にメールを送ってみたい気がする一方で、お互いの今を知るのが怖い気もしている。もう少し先かな・・
でも、もう二度と会わないだろう、という相手ではない。たぶん、また会うだろうという相手だ。相模原さんは。

考える日々

Posted by しがらみん