叶わなかった現状維持
数ヶ月ぶりに更新したと思ったら、なんだか不穏なタイトルだ。
文字通り、現状維持は叶わなかったってことなんだ。前回の記事で2023年の目標みたいのを書いた。
目標のひとつに「仕事を続ける」ということを掲げていたわけだけど、これが叶わなかった。2023年の目標はあっけなく数ヶ月にして強制的に頓挫した。
え?強制的?って思うよね。
私自身もこれには吃驚なわけで、今現在もまったく気持ちの整理がついていない状態だ。
この事実を抽象的に伝えるのならば・・
独裁者に粛清された
って感じだろう。
もうちょっと具体的にあらわすなら・・
正社員Aにクビにされた
ということになる。
いや、もうむちゃくちゃショックで未だ立ち直れてない。まさかの2回連続で派遣切りにあってしまうとは・・。
前回の場合は組織変更による契約終了だったので、致し方ない部分もあった。複雑な思いはしたが、ある程度は納得していた。
けれども今回は違う。完全に私に問題があるという理由での契約終了だ。これまで様々な雇用形態で数多の職場を漂流してきたが、「あなたが悪い」という理由で仕事を失ったことはなかった。
派遣会社の営業担当者から「ミスが多くて仕事が遅い」との理由で契約終了を伝えられたときは、心底驚いた。まさか自分がそんな理由で契約終了になるとは思っていなかったからだ。それどころか「時給に見合わない仕事量・仕事内容だから時給をあげてほしい」とすら考えていたくらいだったから。
「ミスが多くて仕事が遅い」という自覚は・・私にはなかった。むしろ仕事はきちんとやっているという自負すらあった。ただ、細かい小さなミスというのはあった。それは私に限った話ではなく、仕事をしていれば誰しもちょっとしたミスをすると思う。その程度のものであって、決して契約終了になるような種類のミスではないと個人的には認識している。
仕事が遅い、というのも正直よくわからなかった。とりたてて早くもないが決して遅くもない、そんな速度で業務をこなしていたと私自身は思っている。仕事が遅くて残業になった、ということもなかったし、自分の担当業務については問題なく処理していたつもりだった。業務量が多くてキャパオーバーになりそうな日もあったが、それは単純に仕事量が多すぎるからであって、私の仕事の処理速度が遅いわけではないと思う。
だからこそ、自分ではまったく思いがけない理由を言われて、頭が真っ白になった。派遣会社の営業担当も「1年も働いてきて、今さらミスが多いとか、仕事が遅いとか、ちょっとヘンですね・・」とは言っていた。
「ミスが多くて仕事が遅い」という理由には思い当たる節はない。この理由には納得できない。一方で、もっと別の「これだよね?」と思われる理由が脳裏に浮かんでいた。
それは・・
仕事上最も密接に関わる正社員Aと折り合いが悪かった
ってことなんだ。
正社員Aは古株の女性社員で、私の所属する部署の事務業務においてあらゆる決定権を握っている。派遣社員の教育係も彼女だ。長く同じ仕事を続けていることで彼女しかわからない属人化してしまっている業務も多く、管理者は彼女にすべてをまかせっきりだ。
今回の契約終了理由の「ミスが多くて仕事が遅い」というのも、この正社員Aの発言そのままだと思う。というのは、指揮命令者(課長)は現場の状況に無関心、リモートで全然出社しないので、私の仕事ぶりなど直接知るよしもないのだ。「ミスが多くて仕事が遅い。辞めさせたい」という正社員Aの申し出をそのまま鵜呑みにしてなんの前触れもなく一言も説明もなく私を切った、ということだ。
それもショックだった。これまでの派遣先では、何か問題が起きたとき等、ちゃんと上の人間(管理者クラスの人間)が直接派遣社員にもヒアリングして、双方の状況を確認してくれた。だが、今回の派遣先では、上の人間は何もせず正社員Aの言うことを完全に信じ、一方的に派遣社員をゴミみたいに切り捨てた。
「それが派遣ってものでしょ?」って言ってくる人が必ずいる。でも、人間をそんな風に簡単に切り捨てていいのか。
正社員Aの個人的な好き嫌いで派遣社員の処遇がいとも簡単に決定してしまう、この派遣先企業は組織として正常に機能していないと感じた(企業全体としてはわからないが、私の所属してた部署は確実に機能不全だったと思う)
ブログでは日々の仕事の愚痴はあまり書かないようにしようと思って、正社員Aについてほとんど書いたことはなかったが(以前ちょっとだけ書いてたか?)、実を言うとずっとずっと悩みの種だった。何度も「やってらんねえ、辞めてやる!」って思ってた。
私は、正社員Aがむちゃくちゃ嫌いだった。謎のマイルールの強制、派遣社員を小間使いみたいに扱う、重箱の隅をつついてミスを指摘・粗探し、こちらの話を遮って最後まで聞かない・・挙げればキリがないが、気分次第で言ってることがコロコロ変わって一貫性がなかったり、何よりも自分が楽をするために派遣社員を使い倒そう、面倒臭いことは派遣にやらせればいい、みたいなのが透けて見えて、とにかく嫌いだった。
私と正社員Aは、お互い大嫌いという点で両思いだったと思う。それは日々感じていた。
けれども私は派遣という弱い立場だ。理不尽な言動をされても、基本的には正社員Aに従順なそぶりを見せながらグっと唇を噛んで耐えてきたが、ときどきうっかりジャブを打ってしまっていた自覚はある。いや?わりとやってたかもしれない。そういうのも気に食わなかったんじゃないかな?
無意識のうちに正社員Aの逆鱗に触れてしまっていた可能性は・・否定できない。
なんか扱いづらい人って思われていたかもしれない。若い人のほうが疑問を持たずに素直に従ってくれる。明らかに契約外の仕事でも文句を言わずやってくれる。でも40代の私は、世の中の不条理とか理不尽な経験の蓄積があるから、幾度となく正社員Aの言動に不信感を抱いた。そういった正社員Aに対するネガティブな感情が漏れ出ちゃってたのかもしれない・・。
でも、まさかこんな風にあっけなく切られてしまうとはね。
とてもショックだったし、何より自分が「仕事できない人」みたいな扱いで切られたことが、ちょっと立ち直れないくらい辛かった(今も辛くて、全然立ち直れてない)
それと、あらためて派遣社員っていう立場の弱さを痛感した。私は、この派遣先では人間扱いされてなかったんだなって思う。
派遣先の部署では、正社員Aが正義で秩序だったってことだ。正社員Aが黒と言えば、白だって黒になる。その逆もまたしかりだ。
正社員Aにとって、たぶん私って不穏分子だったんだよ。
だからさ、粛清されちゃったの。抹殺されちゃったのさ。
まあ、これは私側からの見解であって、正社員A側にも言い分はあることはわかってる。ただひとつ言えるのは、あっけなくなんの説明もなく一方的に切られて仕事を失ったのは私だ、ってことは、紛うことなき事実なんだ。
正社員Aは、まったくの無傷で今日ものうのうとお山の大将をしているはずなんだよ。