ミニマリストにならなくていい・賃貸宇宙のカオスへようこそ

2018年9月1日

わたくしは、しがらみん。アラフォーおひとりさま薄給派遣社員だ。

さて、私が物(がらくた)に囲まれた暮らしをしていることは、度々このブログで書いている。
そう、私は、他者にとってはどうでもいい・いらんわあ!という無意味なものに囲まれて生活している。

であるので、ミニマリストとやらからは、もっとも遠い人間と思われる。
ミニマリスト、持たない暮らし・・
遠い人間といいながら、その思想・考え方自体には共感する部分も少なくはない。
もはや、ミニマリストとは思想そのものと思えるほどだ。

とはいえ、私は、決してミニマリストにはならない。なれない。なりたいとも少しも思わない。

なぜかって?

私は、物を愛する。物が纏っているストーリーを愛する。物そのものを愛する。物が織り成すカオスの中に身を埋めていたいんだよ。

すっきりとした何もない部屋で、思考をクリアにしたくなんかないんだ。

カオスの中でこそ、輝いて動き出す思考、そちらのほうを、私は信じる。

賃貸宇宙という本をご存知だろうか?
私が、若い時分、よくページをめくっていた本だ。上下巻ある。


この本のページをめくっていると、物に埋め尽くされた部屋から伝わってくる混沌のエネルギーに圧倒されるはずだ。

世の中には、世間の常識に縛られず、独自の感覚のおもむくままに、まさに宇宙と呼べるような部屋を作り出しているひとたちがいる。

マルタン・マルジェラ、ジェーン・マープル、アナスイ・・特定のブランドに取り憑かれ、その洋服の中で寝そべる住人、
物で埋め尽くされた片付けない部屋、本に囲まれた部屋、土足で暮らす部屋・・
部屋には物語がある。どうしてその部屋に住むのか、どうしてそうなったのか、部屋の住人それぞれのエピソードに惹かれる。
誰一人として同じ部屋はなく、誰もが自分の欲望に正直な部屋を見せてくれる。

部屋は生命と思えるほどだ。

私は、これからも、好きなものに囲まれた暮らしを続けていくつもりだ。

考える日々

Posted by しがらみん