上司からインスタグラムをフォローされた日
SNS全盛の時代、何かしらのSNSをやっているひとは多いと思う。
私も、遠い過去にはmixiからはじまって、Twitter、Facebook、Pintrestなど、様々なSNSに手を出しては、最終的にはやめてしまっている。
そんな中、現在も唯一続けているのは、Instagramである。
Instagramは、ひたすら写真を投稿してりゃいいので、わりと心の平安が保たれるSNSだと個人的には思う。
キラキラ女子、インスタ映えなど、世間的には、承認欲求まみれのSNSというイメージがあるが、実際はそうでもないんじゃないかなあ。
まあ、私が見てる写真がそういうのじゃないだけかもだが・・。
私のインスタグラムの写真は、ある特定のジャンルの写真を載せ続けているというもので、それに関心がないひとたちからみれば、まったく興味をそそられないたぐいのものだ。
例えるならば、全国各地のマンホールの写真をひたすら載せている、みたいな感じか?
であるので、私の日常(どこそこの店に行った、何買った、何食べた等)はまったく載せていない。
壁打ちテニス的にインスタグラムをやっており、それなりに楽しんでいた。
だが、そんな日々に、暗い影を落とす出来事が起きたのだ。
約2年ほど前から、現在の派遣先で働きはじめた私だが、派遣先の正社員・山梨さん(仮名)が、私のアカウントをフォローしてきたのだ。
というのも、働きはじめた頃、山梨さんは、私に様々な質問を投げかけてきた。
まあ、そうだろう。
新しく入ってきたひとがどんな人物か?それは気になるだろうと思う。
その中で、うっかり私の趣味的なキーワードをポロっと話してしまった。
すると、インスタグラムのハッシュタグを検索しはじめて、これってしがらみんさん?とスマホの画面を見せながら特定してきたのである。
おおう、マニアックなジャンルであったゆえ、少ない情報から不幸にも特定されてしまった。
恐るべし、山梨さん。
そこでしらを切ればよかったのだが、まさかの出来事に動揺し、うまく対応できず、また、特に私の日常を漏らすアカウントではなかったし興味を持たないだろうと思い、「ああ、そうなんですよー、ひたすら写真載せてるだけなんですけどね」と、積極的にやってない風をアピールした。
たいしたフォロワー数もおらず、フォローも0というアカウントだった。
ところが、数日後、山梨さんからフォローされてしまった。
山梨さんのアカウントは、海外旅行の写真がメインで、時折日常の写真が混ざっているという感じだった。
正直、フォローバックしたくないなあと思ったが、山梨さんは、仕事上、密接に関わる正社員の上司である。
ここでフォローを返さなかったら、支障がありそうだと感じた私は、苦渋の選択・・フォローバックした。
そんな山梨さん、日々少しずつ明らかになっていくのだが、現在の派遣先における影の支配者であり、彼女がチームの癌といってもいいくらい、とんでもない人物だったのである。(それはまた別の話・・)
あれから2年。
私は、そこまで熱心にインスタをやっていないのだが、海外旅行メインだった山梨さんのアカウントは、最近は自身のこどもの写真をひたすら載せる内容にシフトしてしまっている。
大量の写真が投稿されることが多く、そのたびに、適当にいいね!を押しているが、なかなか疲れるものだなあ。
私が現在の派遣先を去ったらやりたいことのひとつは、山梨さんのフォローをはずすことだ。
きっとその頃には、私と山梨さんを繋ぐ「共通の職場」というしがらみはなくなっている。
その日は必ずやってくる。
・・・やってきた↓