共依存するアラフォー独女・後編

2018年3月10日

お互いが依存し合うことで成り立つ奇妙な関係がある。
異様な関係性の2人、派遣メンバー・島根さんと武蔵野さん。

「共依存する独女・後編」はじまるなり。
前編はこちら↓

島根さんと武蔵野さんを、仔細に観察する日々が続く・・。
彼女たちは共依存しているようにみえる。
おそらく15年の長い年月をかけて、このゆがんだ関係はできあがった。
チーム発足当初から苦楽を共にしてきたがゆえの同志のような関係で、その間、様々な派遣メンバーが入っては抜け、入っては抜けを繰り返してきたようだ。
チームにおいて、派遣社員として15年という長きに渡って働き続けているのは、島根さんと武蔵野さん2人だけ。
その歴史が2人を強固に結びつけている。それは間違いない。

2人は、いつも仕事上、どんな些細なことでも「ああだよね、こうだよね」と話し合う。
そうやって、これまで難題を乗り越えてきたのだろう。
また、この2人にとって、正社員・山梨さんは共通の敵だと私は考えている。
山梨さんについては、よろしければこちらを読んでいただきたい↓

おそらく表面上は山梨さんをヨイショしおだてながら、影では2人で愚痴をこぼしているのではないか?
2人一緒だからこそ、山梨さんへのストレスも軽減できた、と考えられる。
いや、2人一緒でなければ、山梨さんのわがまま、傲慢さを受け止め切れなかった。
山梨さんという圧倒的な敵と渡り合うには、共依存するほかなかったのではないか?
山梨さんの心ない言動や行動に、島根さんと武蔵野さんは、お互いを気遣いながら、慰め合いながら、傷を舐め合いながら、なんとか乗り越えてきたのではないか。

山梨さんは、プライベート自慢もさることながら、仕事上でもかなりの無茶ぶりをしてくる。
それ急じゃないか?それ派遣の仕事ですか?みたいな仕事を振ってくることが多く、そんな仕事に率先して対応するのは、島根さんと武蔵野さんだ。
というか、勤続2年ペーペーの私などでは対応できない案件なのだ。

その度に、私は思う。
山梨さんは、派遣メンバーを私物化しすぎている。
でも、今までそうやって彼女の無理難題に応じてきてしまった島根さんと武蔵野さんにも問題がある。
なあ?ドクターXばりに「いたしません」案件だよ。
それなのに、対応しすぎてきてしまったんじゃないかな。
通常の業務の範疇を越えた仕事なのではないか?と思うことも多々あり、私としては疑問だらけだ。

とにかく2人はいつもそうやって、力を合わせてお互いを気遣いながら、まさに”助け合いながら”ずっと無理難題を乗り切ってきた。
山梨さんのマウントを受けとめて、あまつさえヨイショしてきた。
いつもいつも行動を共にしてきた。
そのため、悪い意味で”2人で1人”状態になってしまった。
15年の長い歳月をかけて、常に依存し合う関係になってしまった・・。

これから先もそうなんだろうか?
彼女たちは、労働契約法改正の「5年で無期転換ルール」に該当するので、派遣元(派遣会社)の無期雇用社員になる可能性が高い。
となると、この先もずっと現在の職場で共依存し続けるのかもしれない。
私は3年で契約終了すると思われるので、2人の物語の続きを知ることはできない。

窮屈ではないのか?
それは真に自立した関係とは違うのではないか?
日々行動を共にする2人を目の当たりにしながら、私は疑問符を飛ばすのである。

しがらみの人間関係

Posted by しがらみん