メンタルを強く持て!・コールセンターその2
コールセンター業務は感情労働と言われ、ダークな側面が強い。
私は大規模コールセンターで契約社員として約3年間勤務した。私の体験したコールセンターについて、書いていこうと思う。
その1はこちら↓
マニュアルが厚い・厚すぎる
ひとくちにコールセンターのコミュニケーターといっても、業務内容は様々で多岐にわたる。私は、ほぼインバウンドで、顧客からかかってきた電話に出て話す、というコミュニケーターだった。
とにかく覚えることが多い。広辞苑ほどの厚みのあるマニュアルを常に携行しなければならない。そして、情報漏洩を防ぐため、マニュアルを家に持ち帰って復習するといったことができないので、研修中はかなり不安だった。勤務時間内にすべてマスターせねばならない。
時間管理・持ち物管理が大変厳しい
センターには、個人の持ち物をほとんど持ち込むことはできない。
携帯電話はもちろんのこと、手帳ですらいけない。最低限、財布とハンカチとティッシュ、ペットボトル程度。透明バッグに入れて持ち歩く。ちょっとしたポーチ程度は見逃されていたが、基本、持ち込んではいけないルールだった。
個人情報の漏洩を防ぐため、業務で使用したメモ用紙等も必ずシュレッダーにかけて帰る。
時間は秒単位で管理されている。昼休憩に行くときは、自席の電話で休憩中のボダンを押していくのだが、そこから1時間正確にカウントされている。1分でも遅れると呼び出されて注意を受ける。とにかく時間に関してはとても厳しかった。
また、通話後の処理時間が長すぎると注意を受ける。受けた案件によって、どうしてもその後の入力処理に時間がかかるものがあるのだが、徹底的に管理されている。
1日○件受付するという目標値を達成しないと、呼びだされて改善を促される。管理者から抜き打ちで通話を聞かれ、チェックされる。
恫喝?怒鳴り散らすお客様
基本、お客様は普通の人たちが多く、問題なく通話が終わることがほとんどだったが、ときに、怒鳴り散らすお客さまがいた。私が心底震え上がった入電は片手で数えられる程度。
それほど多くないが、通話が終了したあと、動悸がとまらなくなり、震えがきた。恫喝めいたことを怒鳴り散らされた数件は、大袈裟でなく心臓が止まるかと思った。
なんとなく感じが悪いとか、横柄な態度だとか、無礼で居丈高くらいでは、それほど動じることはなかった。コミュニケーターに無礼な態度をしてくるような人間は、小さい。こちらの対応に不備がなく丁寧に受付していても、横柄で傲慢な人間はいる。そういう態度をしてくる人間をいちいち気にしていたらキリがない。ちっせえなあ!と心の中でつぶやき、笑顔で通話終了だ。
だが、恫喝系のあっちのひとですか!?的なお客様には、よほどのメンタルでないと厳しい。そういった入電が少なかったのは、幸いだった。
まあ、その割合も担当業務によってかなり変わってくると思う。クレーム専門部署だとかなり辛いと思われる。
こちらの著書は、クレジットカードの督促をおこなうコールセンターでの日々を綴ったもので、あまりに壮絶だ。督促やクレーム対応などは、コールセンターの中でも過酷を極めると思う。これは辞めるレベルだろ?と感じたが、ポジティブに続けていく著者にはただただ脱帽する。
案外長くなっちゃったな。
コールセンターで働くひとたち、まとめをその3で書いて終了する。
その3へ続く↓