しがらみのインターネット【アラフォー独女のネット遍歴】後編
わたくしは、しがらみん。アラフォーおひとりさま薄給派遣社員だ。
さて、アラフォー独女のわたくしが、どのようにネットとかかわってきたか、引き続き書いていこう。
前編はこちら↓
次第にしがらみを感じはじめるネット交流
最初は新鮮で、楽しさで溢れていたネットでの交流だが、次第に疲れを感じはじめるようになった。
ネットでは、知り合いが他の知り合いとどのように接しているか一目瞭然だった。好感を持っていた相手のつぶやきなどを読んで、「こんな考え方をするひとだったのか!?」とガッカリすることも度々あった。
知りたくなかった情報などを目にする機会が増えていくにつれ、いわゆるSNSが苦痛になってきた。mixiはやめ、TwitterやFacebookもやりはじめてはすぐやめてしまい、他者と交流することが億劫になっていった。
ちょうどその頃、仕事がとても忙しく、出かけていく時間もどんどん減っていき、ネットで発信することに疲れてきた時期だった。
せっかく知り合ったひとたちとも遠ざかっていく
ネットを通して知り合って実際に会い、とても話が合うと感じたひとたちとも、自然と遠ざかっていった。いや?自然ではなかったかもしれない。折に触れて、手紙やメールを送ってくれたり、今思うと、相手は私に対して努力してくれていたと思う。
でも、当時の私は、心身ともに疲れており、相手の気持ちを思いやる余裕もなかった。そして、様々な出来事の積み重ねで、気が合うなあと感じたひとたちに対して不信感を抱くようになり、自ら、そのひとたちを遠ざけてしまったと、振り返って思う。
あれから10年くらい経つ現在、当時を振り返ってみて、ちょっと大人気なかったなあと思うと同時に、あの頃の自分はああするしかなかった、とも思う。
そんなこんなで、ネットは、普段の生活では出会えなかった人たちとの出会いをもたらしてくれたものの、結局、現在も続く関係にはなりえなかった。
ネットをめぐる状況がどんどん変化していく
インターネットをめぐる状況がめまぐるしく変わっていき、インフラとして欠かせないものとなっていくと、現実世界とネット世界の人格がより強固に結びつくような時代になっていったように感じる。
実名でFacebookなどのSNSで発信する人たちが増えていくにつれ、普段の生活とネットが垣根ないものになっていき、現実世界での階級がそのままネット世界でも引き継がれる、といったような状況になっていく。
もちろん普段とは別の人格の自分を作り上げて、ネット世界で発信するということは可能であるのだが、一般的には、普段の自分をより強固に補強して承認欲求を満たすような世界に変わっていったと思う。
インスタグラムでキラキラな自分を発信するのは、普段の自分をさらに飾り立てて満たされている感を演出するため、といったように、現実世界とネットが切り離して考えられなくなった時代になっていくにつれ、ネットで発信することがどんどん億劫になっていった。
うまくいえないが、90年代後半にはじめて触れたインターネットの感動は、もうそこにはなかった。あるのは、しがらみと承認欲求に満ちた、深く考えることを忘れたインターネットの残骸のように思えた。
そんな感じで、ネットで自分が考えていることなどを発信することは、次第になくなっていった。ひとつのサイトだけは継続していたが、当たり障りのない内容に終始するようになっていき、今までのように思っていることを自由に発信することをしなくなっていった。
↑そうそう、ネット黎明期は、もうちょっとネット民の種類が違ったのだよなあ。裾野が広がるにつれ、節度のない人たちが増えたような・・。炎上だのなんだの。
数年前に読んだので忘れがちだが、概ね納得する内容だった。この著者が言う「クリックする奴隷」ってフレーズには、ハっとさせられた。
『しがらみん』をはじめた理由
ここ7、8年くらい、そんな感じで過ごしていたのだけど、昨年くらいから、なんだかまた強烈に何かを書きたくなってきた。心情を吐露したくなってきた。そうだ、ブログでもはじめるかなあ、と。
そんな感じではじまったのが、このブログ『しがらみん』だ。
今までいろいろ書きたかったことがあったように思って、それらを好きなように書いていくブログにしようと決めた。
他者との交流などは目的としていない。ただ、壁打ちテニス的に日々考えていることを書きたいなという気持ちではじめた。
これまでネットで発信する際に感じたしがらみを、自分なりに極力減らせるようにしたいと思った。であるので、コメント欄をつけない、ツイッターやFacebookといったSNSと連携させてブログの宣伝はしない等、自分なりにルールを決めた。
(ツイッターやFacebook自体、もう何年も前にやめてしまって、もうやるつもりはない)
アラフォー特有のネット体験
現在アラフォーの方たちには、ネット黎明期の話などは「あるある!そうだった!」と思っていただけたのではないだろうか。
私より少し下の世代になると、物心ついた頃からネットが当たり前のようにあったと思うので、わかりづらい描写も多かったかもしれない。googleがなかった時代のインターネットとか想像つかないだろう?
若い世代になると、ネットを介したいじめなどがあったりと、アラフォーの自分にはわからない、若い世代特有の悩みも多そうだ。
そういうわけで、ネット世界と程よい距離を保ちつつ、これからも好きなように発信していきたいと思う。