中小企業の正社員だった頃、朝礼のスピーチが苦痛だった

これまで様々な雇用形態で、あまたの業種、職種を彷徨ってきた私だが、正社員で働いたことのある中小企業2社について、苦痛だった朝礼のスピーチについて書いてみたいと思う。

中小企業は朝礼時にスピーチがある確率が高い

これは、私の経験の話なので、実際のところはわからないが、中小企業は、朝礼時にスピーチがある確率が高い気がする(特に、私の経験した中小企業は、ブラックとグレーだったからかもしれないが・・)

これまで、派遣社員や契約社員で働いたことのある所謂大手企業では、朝礼時にスピーチなどなかった。朝礼自体がないという企業も多かったし、あっても連絡事項のみといった感じだった。

が、正社員で働いたことのある中小企業2社については、どちらも朝礼時のスピーチというものがあった。

これ・・かなり苦痛だ。

わりと中小企業は、今でも朝礼時にスピーチがあるところは実は少なくないんじゃないかな?と思う。経験者ならわかると思うが、あれ・・かなりきつくないか?

スピーチのネタ探しに苦慮する

私が正社員で働いていた企業のうち1社は、当番(輪番)制で、1ヶ月に1度くらいスピーチがまわってきた。

もう1社の企業では、当番制ではなく挙手制で、毎日誰かしらがスピーチをしなくてはならないといった状態で、「そろそろスピーチ名乗り出ないと・・」といった圧があり、かなり苦痛だった。まだ当番制のほうがいいと感じた。

そして、スピーチのネタ探しに毎回苦慮した。

ただなんか話せばいいってもんじゃない。最終的に仕事をやる上でのヒント・気づきみたいなのに繋げなくてはならず、まったくネタが思い浮かばないスピーチの前日は、眠れないほどだった。

きついよ・・。これ、仕事の生産性落としてないか?逆効果なんじゃないか?スピーチ。

ごくまれにスピーチ大好きという人もいるかと思うが、大抵の人は負担に感じるんじゃないかな。同僚も、「明日スピーチだ・・」とスピーチ前日には憂鬱そうだったし、急遽当番の人が休んだりすると次の人に順番がまわってきて、むちゃくちゃ焦るとか、よくあった。

だから、正社員時代は、常に朝礼のスピーチネタを考えていた。いつ唐突に順番が回ってきてもいいように。

テレビ番組の感想とか、買い物に出かけた際の店員さんの対応の話とか、当たり障りのない内容で、どうにか仕事に関連のあるところを見出して、スピーチのネタにしたりしていた。

スピーチの回を重ねると、次第にネタがなくなっていき、次はどういった感じにするか?と考え、いつもスピーチのことが脳裏にチラつく・・みたいな状態だった。

他者のスピーチを聞くことで気づきがある

いろんな人のスピーチを聞いていると、あまりにグダグダすぎて「え!?そ・・それで?」と思わず口をついて出そうになる程、内容が意味不明すぎるものから、すばらしい、わかりやすい、その着眼点?と感嘆するようなものまで、様々で面白かった。

他者のスピーチを聞くだけなら全然問題ないのだが、自分がスピーチしなくてはいけない日は、もう朝からそのことで頭がいっぱいなわけだ。無事にスピーチが終わると一安心だ。

他の人のスピーチを聞いていると、話してる内容も大事なのだが、それよりも、ちゃんと伝わるように話すということが更に重要だということに気づく。そう、まずは「伝えたいことを正確に伝える」ということから全ては始まるように思った。

早口にならないよう言葉が伝わるようゆっくり目に話す、前を向いて、ちゃんと全方位に向けて話す、といったことを気にかけるだけで、グっと伝わると感じた。

私自身、どうしても早口になってしまいがちだったので、とにかくゆっくり言葉をはっきり伝えられるように心がけた。ゆっくり話すくらいで、ちょうどいいイメージだ。

朝礼スピーチは苦痛だったが、まったく役に立たないわけでもない

朝礼時のスピーチ、本音をいうならば、そんなもん、いらなくね? やりたくないよ、きついよ・・ってところだ。

でも、当時の経験がまったくの無意味だったというわけでもなくて、人前で話すことが苦手な自分が強制的にスピーチをしなければならなかったことによって、伝わりやすい話し方みたいなことを意識できたのは、悪くなかったと感じている。

でも、まあ、中小企業特有なのかもしれない。現に大手企業でスピーチがあったところは、今のところ1社も経験してない。

振り返ってみて、むちゃくちゃ苦痛だったが、それもよしとする。

正社員として働いていたブラック企業についての記事も併せてどうぞ↓

職場・労働

Posted by しがらみん